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【看護師コラム】病棟や施設と「働く場所(就労B型)」は何が違う?看護師が教えるステップアップのロードマップ

更新日:1 日前

記事の監修者:信太佳子

役職:オープンドア川越事業所 サービス管理責任者 兼 管理者

保有資格: 看護師・サービス管理責任者・保育士・介護福祉士(介護支援専門員)

看護師経験:総合病院11年(急性期病棟、慢性期病棟、障碍者病棟勤務)・訪問看護5年

福祉経験:グループホーム(日中サービス支援型)3年  

     児童福祉:社会福祉法人保育園4年(2026年7月現在)

所属事業所: [オープンドア川越へのリンク



こんにちは。サービス管理責任者の信太です。


これまで障がい者病棟や障がい者施設で、数多くの患者様や利用者様の日々に寄り添ってきました。その中で、退院や退所を控えた方、あるいは在宅で療養中の方から、このような不安の声を本当によく耳にしてきました。


* 「病棟での生活には慣れたけれど、外の社会に出て『働く』なんて自分にできるのだろうか…」

* 「施設でのんびり過ごす生活から、いきなり『職場』に行くのはハードルが高すぎる」

* 「体調にまだ波があるのに、通い始めたらまた具合が悪くなってしまうのではないか」


新しい一歩を踏み出そうとするとき、不安になるのは当然のことです。特に「病院(病棟)」や「施設」から、「働く場所(就労継続支援B型事業所)」へと環境が変わる時期は、人生の大きな転換期でもあります。


しかし、安心してください。私たちの就労B型は、一般企業のように「完璧に体調を整えてから、毎日休まず通う場所」ではありません。むしろ、「体調の波と上手に付き合う練習をしながら、自分らしい働き方を見つけていく場所」です。


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## まずお伝えしたい、私たちの事業所の「最大のアピールポイント」


コラムの本題に入る前に、まずはあなたが一番安心できる仕組みについてお話しさせてください。


私たちの事業所では、実際に事業所に通って作業をするだけでなく、ご自宅で作業を行う「在宅支援(在宅就労支援)」にも対応しています。


「体調の波があるから、どうしても朝、玄関を出られない日があるかもしれない…」

「しばらく家中心の生活だったから、いきなり外に出て人と過ごすのは緊張する…」


そんな不安を抱えている方も、どうぞ安心してください。病棟や施設を出た後、多くの人が「毎日決まった場所に通わなければならない」というプレッシャーで潰れてしまいがちです。しかし私たちは、あなたの「働きたい」という気持ちを、場所を選ばずに応援します。


「今日はどうしても外に出るのがしんどい」という日は、ご自宅でお渡しした作業に取り組み、パソコンや連絡、訪問などを通じて、その日の体調や作業の進み具合をスタッフと共有することができます。看護師の視点から見ても、この「家でも繋がっていられる仕組み」は、孤立を防ぎ、心の安定を保つために非常に有効なステップです。


家から出られない日があっても、あなたの居場所はここにあります。一歩ずつ、まずは自宅での作業から始めて、心が向いたときに事業所に足を運んでみる。そんな、あなただけのオーダーメイドのスタートが切れるのが、在宅支援を行っている当事業所だからこその安心感です。


この安心の土台を踏まえた上で、病棟・施設と就労B型の「環境や役割の違い」を整理し、あなたが無理なくステップアップしていくためのロードマップを見ていきましょう。

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## 1. 「病棟」「施設」「就労B型」それぞれの役割を整理する


まずは、あなたがこれまで過ごしてきた(、あるいは今過ごしている)場所と、これから目指す就労B型が、それぞれどう違うのかを「目的」の観点から見ていきましょう。ここを整理すると、「今、自分がなぜ不安なのか」「次に何をすればいいのか」がすっきりと見えてきます。


### ①病棟:【治療と休養】の場所


病院の目的は、一言で言えば「急性期の症状を抑え、安全を確保して休養すること」です。

病棟では、医師や看護師が24時間体制であなたを守っています。決められた時間に薬が出て、決められた時間に食事が運ばれ、生活の大部分が医療の手によって管理されています。

ここでは、「何かをする」ことよりも、「心と体をしっかりと休めて、症状を落ち着かせること」が最優先です。そのため、主体的に動くことや、社会的な責任を求められることはほとんどありません。


### ② 障がい者施設(入所施設など):【生活の維持と安定】の場所


福祉施設の目的は、「安心・安全な環境のなかで、日々の生活を安定して送ること」です。

食事や入浴、排泄などのサポートを受けながら、無理のない範囲でレクリエーションや創作活動を行います。病棟よりも自由度は高いですが、基本的には「生活の場」であり、体調に合わせてスケジュールが守られているため、大きな変化やストレスが少ない環境です。


### ③ 就労継続支援B型:【社会との繋がりと自己実現】の場所


そして、これからお話しする就労B型(作業所)は、「働くことを通じて社会と繋がり、自分の可能性を広げる場所」です。

病棟や施設が「守られる場所」「生活を整える場所」だったのに対し、就労B型は「一歩外に出て活動する場所」へとシフトします。

ここでは、単に時間を過ごすだけでなく、軽作業やものづくりなどの「作業」を行い、その対価として「工賃(お金)」を受け取ります。


> **看護師からのワンポイント**

> 病棟や施設から就労B型に移るということは、医療や福祉に「100%守ってもらう側」から、「自分の足で社会に参加する側」へと、少しずつ重心を移していくということです。この変化に対して心が「びっくり」してしまい、不安や緊張が生まれるのは、ごく自然な生体反応なのです。


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## 2. 看護師の視点からみる、就労B型で変わる「4つの大きな変化」


守られた環境から「働く場所」へ移るとき、具体的にあなたの生活はどう変わるのでしょうか。看護師の視点から、特に重要だと思う4つの変化をお伝えします。これらは一見「大変なこと」に思えるかもしれませんが、すべて「あなたのペースで慣れていけばいい変化」です。


### 変化①:時間の使い方が「自分で選ぶもの」になる


病棟や施設では、日課が決まっていました。しかし就労B型では、「週に何日通うか(または在宅ワークをするか)」「何時間作業するか」を、あなた自身の体調や希望に合わせて、スタッフと相談しながら決めていきます。

「毎日朝から夕方までいなければならない」というルールはありません。「まずは週2日、午前中の2時間だけ」といったスモールステップから始められるのが、就労B型の最大の強みです。


### 変化②:「工賃」という形で自分の努力が目に見える


病棟や施設での活動は、リハビリやレクリエーションが中心でした。しかし就労B型では、あなたの行った作業が製品やサービスとなり、誰かの役に立ちます。そして、その成果が「工賃」としてあなたの手元に届きます。

自分で働いて得たお金は、どんなに少額であっても、あなたに大きな自信を与えてくれます。「自分も社会の役に立っている」「自分で自由に使えるお金がある」という実感は、心の回復(リカバリー)において非常に強力な薬になります。


### 変化③:人間関係の幅が広がり、「働く仲間」ができる


病棟での人間関係は「患者と医療従事者(または患者同士)」であり、施設では「利用者と職員」でした。

就労B型では、もちろんスタッフによる支援はありますが、周囲にいるのは「共に働く仲間(同僚)」です。お互いの障がいや病気に配慮しつつも、同じ目標に向かって作業を進める中で、病棟や施設では得られなかった「対等な対人関係」を築く練習ができます。


### 変化④:「適度なストレス」と出会う


「ストレス」と聞くと悪いものに思えるかもしれませんが、人間が健康に生きていくためには、実は「適度な刺激(ストレス)」が必要です。

ずっと部屋に閉じこもっていると、脳や体の機能は少しずつ低下してしまいます。通所のために服を着替え、外の空気を吸い、人と挨拶を交わす。あるいは、在宅支援の中で「今日はここまで作業を進めよう」と目標を持つ。こうした適度な刺激や社会参加は、自律神経機能や心理的健康に良い影響を与える可能性があることが知られています。


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## 3. なぜ「看護師がいる就労B型」は安心なのか?


在宅支援という選択肢があり、自分のペースでいいとは言っても、「作業中に具合が悪くなったらどうしよう」「周りに迷惑をかけたら…」という心配は尽きないものですよね。


だからこそ、私たちのようにな「看護師が常駐している就労B型事業所」を選んでほしいのです。


当事業所の看護師は、あなたを「管理・監視」するためではなく、あなたが「一人の働く大人として、安心して長く活動を続けるため」の伴走者としてここにいます。看護師がいることで、あなたには次のような安心環境を提供できます。


### ① 「体調の波」を無理なくコントロールする、プロの見守り


精神疾患や障がいには、日によって、あるいは季節によって大きな「波」があります。「なんとなく心がザワザワして落ち着かない」「急に涙が出てきてしまう」といったこともあるでしょう。

当事業所の看護師は、病棟や施設での豊富な経験から、あなたの言葉にならないSOSや、表情・行動の小さな変化にいち早く気づくことができます。「今日は少し作業のスピードを落とそうか」「調子が良いから、新しい作業にチャレンジしてみる?」といった、あなたのその日のコンディションに合わせた柔軟な働き方を、一緒に考えて調整します。


### ② 福祉スタッフと医療を繋ぐ「架け橋」としてのサポート


B型事業所には、作業を教えてくれる優しい福祉スタッフがたくさんいます。そこに看護師が加わることで、あなたのサポート体制はより強固になります。

例えば、あなたが「最近、日中に眠気が出やすいんだよね」とポロッとこぼしたとき、看護師がいれば、それが生活リズムによるものなのか、環境の変化や体調の波によるものなのかを専門的にアセスメントできます。必要であれば、あなたの同意を得た上で、主治医や訪問看護ステーションとスムーズに連携を取り、あなたがより働きやすくなるような環境調整を地域全体で進めることができます。


### ③ 「自分を飾らなくていい」という安心感と、そっと支える存在


私たちが一番大切にしているのは、ここがあなたにとって「一人の大人として働く場所」であるということです。病院のように病気のことばかりを気にしたり、過剰にハラハラと見守られたりする場所ではありません。

ただ、「もし作業中に急に不安が強くなったら…」「パニックになって周りに迷惑をかけたらどうしよう…」という心配はありますよね。

私たちの事業所には、心と体のメカニズムをよく知る看護師が、他のスタッフと一緒にフロアにいます。もしあなたがソワソワしてしまったり、体調に異変を感じたりしたときは、慌てず、騒がず、あなたが一番落ち着ける方法(静かな部屋で休む、外の空気を吸うなど)を一緒に見つけ、心が静まるのをそっと待ちます。

「何かあっても、自分の特性を分かって見守ってくれる人がいる」。その安心感のベースがあるからこそ、あなたは過度に緊張することなく、肩の力を抜いて日々の仕事に向き合うことができるのです。


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## 4. 焦りは禁物!看護師の視点からみる「失敗しないステップアップ」の3カ条


最後に、病棟や施設、あるいは在宅生活から就労B型へとステップアップしていくあなたへ、看護師としてこれだけは絶対に守ってほしい「3つの約束」をお伝えします。


### ①:目標は「毎日通うこと」ではなく「自分の取扱説明書を作ること」


多くの人が「せっかくB型に行くんだから、毎日休まず通わなきゃ」と高い目標を掲げてしまいます。そして、1日休んでしまうと「自分はダメだ」と落ち込み、そのまま諦めてしまう…というパターンを、私は何度も見てきました。

就労B型に通う本当の目的は、皆勤賞をとることではありません。**「自分は週に何日なら無理なく動けるか」「どんなサインが出たら在宅ワークに切り替えるべきか」という、自分だけの『取扱説明書(トリセツ)』を作る場所**だと考えてください。週1日や、月数回の在宅からでも、それが継続できているなら大成功なのです。


### ②:「主治医」「事業所」「あなた」の3者で足並みを揃える


ステップアップを成功させるためには、医療との繋がりを断たないことが鉄則です。

就労B型への通所や在宅ワークを始めるときは、必ず主治医に相談し、「これくらいのペースから始めてみようと思う」という許可(応援)をもらいましょう。私たちは、主治医の治療方針を尊重しながら、あなたをサポートします。病院でのあなた、家でのあなた、そして事業所でのあなたの姿をみんなで共有し、チームであなたを支えていきます。


### ③:体調が悪くなったら、いつでも「お休み」や「後退」をしていい


人間の回復は、右肩上がりの直線ではありません。3歩進んで2歩下がる、時には3歩下がってしまうこともあります。

調子が良い時期が続いた後に、ドカンと疲れがやってくるのはよくあることです。そのとき、「せっかく一歩踏み出せたのに、また後戻りしてしまった」と自分を責めないでください。

体調が悪くなったら、作業を休んで寝ていてもいいですし、しばらく通所を休んで家での作業に切り替えても構いません。私たちの事業所は、あなたがいつでも安心して戻ってこられるよう、扉を開けて待っています。


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## まとめ:あなたの「働きたい」という気持ちに、大きな安心感を添えて


病棟や施設は、あなたの命と生活を守るための大切な場所でした。そこを卒業し、あるいは一歩踏み出して「就労B型」という場所を目指そうとしている今のあなたは、それだけで本当に素晴らしいエネルギーを持っています。


就労B型は、決して怖い場所ではありません。あなたが社会の中で「自分らしく生きる」ための、温かい練習舞台です。


「まだ体調が不安定だから…」「家から出るのが怖いから…」と諦める必要はありません。その不安定な体調を丸ごと抱えたままで、まずは見学や体験、あるいは在宅支援についての相談にお越しください。


専門の看護師と経験豊富なスタッフが、あなたの体調にしっかりと寄り添いながら、あなたが「働く喜び」を感じられるその日まで、一歩一歩、一緒に歩んでいきます。あなたにお会いできる日を、心より楽しみに待っています。


記事の監修者:信太佳子

役職:オープンドア川越事業所 サービス管理責任者 兼 管理者

保有資格: 看護師・サービス管理責任者・保育士・介護福祉士(介護支援専門員)

看護師経験:総合病院11年(急性期病棟、慢性期病棟、障碍者病棟勤務)・訪問看護5年

福祉経験:グループホーム(日中サービス支援型)3年  

     児童福祉:社会福祉法人保育園4年(2026年7月現在)

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